無垢フローリングはベトベトしないの?
「無垢フローリングはベトベトしない!」
って聞くけど本当?
答えは「本当」と「ウソ」どちらもあります。
木の種類って
日本だけでも700種類、世界には20万種類以上の木があります。
どれも同じ特徴があるはず・・・ないですね。
では、先人たちはどんな使い方をしていたのか?
日本で身近に使用されていた
針葉樹(スギ・ヒノキ・マツ・モミなど)で使い方を見てみましょう。
1本の木を伐ります。
そこから材料の取り方で使い道を変えていました。
1つは「板目(いため)」という材料の取り方。
タケノコ状の模様が特徴です。
板目は「水を通さない」「樽(たる)」などに
酒樽や醤油樽、みそ樽など液体を貯蔵できる入れ物として利用されていました。
2つ目は「柾目(まさめ)」という取り方。
直線模様が特徴です。
柾目は「水を通す」性質があるので
余分な水分を飛ばすための「すし桶」や「書物の保管箱」などに利用していました。
平安時代から鎌倉時代にかけて
板目(いため)柾目(まさめ)という言葉が使われています。
建築の資材としても木の切り方は重んじられていました。
木は方向性をもった細胞の集まりで、
見た目だけでなく、切り方の方向によって性質が異なることで
その特性を生かした使用方法がされています。
さて最初の質問に戻ってみましょう。
無垢フローリングはベタベタしないって聞くけど本当?
使おうとする無垢フローリングの模様を見てみると分かりますね。
タケノコを切った模様(板目)だったら
水をはじくのが得意 = ベタベタします。
なので、部屋干しをしても乾きにくい。
では直線模様(柾目)だったら
水を通すのが得意 = さらさらします。
なので、部屋干しをしても乾きやすい。
ここで注意点。
「機械乾燥」の無垢フローリングの場合
柾目でも木の細胞が壊れているため、水分を貯める事が難しくなります。
木の油分も多くが流出されるため、抗菌効果は・・・?です。
水分によるカビには ご注意しましょう。
先人の知恵からも分かる通り
ベタベタしない=調湿ができるのは
「自然乾燥」の「柾目」だから効果があることがわかります。
どういうわけか
樹種や乾燥方法・切り方に関係なく
無垢材はどれも同じように伝わってしまっているようです。
ベタベタしない無垢フローリングを選びたい方は
無垢の模様と 乾燥方法は確認しておきましょう。
さらに実際に足裏を濡らして体感してみると実感に変わります。
「お好みの無垢フローリングをお選びください。」
って言われたら、ベトベトする無垢材はあるよって事は
知って選ぶのか知らずに選ぶのかは 大差になりますね。