何が変わる?乾燥方法の違い
木材として利用するためには
木に含まれている水分を適切な量まで下げる必要があります。
そのために乾燥が必要になります。
その乾燥方法は大きく分けると2種類。
「天然(自然)乾燥」と「人工(機械)乾燥」です。
内装材に使用する
ある材木のカタログを見ていると
たくさんある種類のほとんどが人工乾燥のもので
天然乾燥は たったの2種類でした。
理由は
人工乾燥に比べて自然乾燥は日数や手間暇がかかります。
需要と供給のバランスかもしれません。
この2種類の乾燥方法
見た目ではわかりにくいですが
住んでいると違いに気づくかもしれません。
例えば「色艶」
人工乾燥の場合
高温で乾燥させるため木の細胞壁が壊れてしまいます。
木 本来持っている油分や、
そこに含まれている有効成分、
水分が貯めることが難しくなります。
そのため、木の持っている
「色艶」や「調湿効果」が少なくなります。
自然乾燥の場合
時間をかけて ゆっくり水分を抜いていくので
細胞壁が壊れにくく、油分も残るため
「経年ごとに色艶」が出てきます。
また水分を貯めることができるので
「調湿効果」も高くなります。
そして 「香り」
樹種によって香りは違いますが
もみの木 でいうと
もともと微香性の樹種なので
人工乾燥はニオイが少なく
自然乾燥は自然なほのか香りがします。
杉の場合は
人工乾燥は初めのうちはニオイがきつく感じ
年数が経つごとにだんだん薄れていく感じがします。
木の持つ香りには
森林浴のようなリラックス効果があるといわれています。
ただ・・・「香りがきつくても?」 と個人的には思います。
森へ行って
「あっ?〇〇の木のニオイだ!!」と
わかるほど強くは感じませんから。
ほのかに香るぐらいが調度いい。
乾燥方法だけでも
「色艶」「調湿」「香り」が変わってきます。
長く住むお家です。
同じ無垢材でも大きな差が出てきます。
「人工乾燥」か「自然乾燥」は
確認しておいた方がいいと思います。