アレルギーの方はご注意を。
住環境におけるVOC(化学物質)の研究は
数多く存在しています。
その中で無垢材におけるVOCは
イメージが先行しすぎて
リスクを説明する会社は少ないと思います。
自然界にもVOCはたくさん存在しています。
そこで
室内で使用するVOCがどれくらい存在しているのか・・・?
という室内の濃度をTVOC数値として
※TVOC(ティービーオーシー)とは
Total Volatile Organic Compoundsの略で
総揮発性有機化合物のことをいいます。
個々のVOC(揮発性有機化合物)の総和で汚染濃度の水準を示します。
厚生労働省では暫定目標値として400㎍/㎥を示しています。
住宅の無垢材としてよく使われる
杉やヒノキ そしてモミの木には
共通するテルペン類を主体とする
ピネン、リモネンなどのVOCが存在します。
TVOC量は樹種によっても異なり
実験開始から1週間後の値は
モミ (100㎍/㎥・h未満)
スギ (100以上1000㎍/㎥・h未満)
ヒノキ(1000以上5000㎍/㎥・h未満)
濃度が200㎍/㎥以下が快適レベルと言われています。
測定状況や木の乾燥方法によっても異なるので
一概にはいえませんが
仮に同一条件だとすると
もみの木以外は
厚生労働省の暫定値を超える値になってしまいます。
ただし、
経過と共に減少されたという実験結果もあり
この数値が一概に悪いとはいいきれませんが
TVOCを基準に考えると
まだ今より気密が高くなかった頃でも
全国には無垢材を使った家に住めなくなってしまう程の
反応が出た実例がある事を無視できません。
上記の無垢材に含まれるVOC成分
テルペンは空気の浄化作用
ピネンにはリラックスや風邪予防など
リモネンには 殺菌や防腐などの
いい効能も含まれています。
ただし、VOCが多く含まれる無垢材は
使う量や個人差によって
不快に感じる方もいるということ。
つまり
いくら良い効能であっても
濃度により
住まう人にとって
良くも悪くもなるという事です。
今の家は昔の家と違い
気密性が高いので
アレルギーの方はより注意をした方がいいかもしれません。
せっかく家を建てるのなら
VOCを多く含む無垢材を使用する際は
良いイメージだけでなく
可能性のリスクまで
きちんと説明できる会社の方がいいですね。